どうも、おっさんです。
昨今の地方の過疎化に伴って、都会から地方への移住が積極的に推進されているわけですが、その一方、移住先でのトラブルも起こりやすくなっているようですね。
先日も、ある過疎化が進んだ地方集落で、移住者に対しての発言が物議になったりしていました。
昔から言われている「郷に入っては郷に従え」ということばがありますが、
”その土地に入ったら、自分の価値感と異なっていても、その土地の慣習や風俗にあった行動をとるべきである”
という意味です。
処世術というか、トラブルを避けるための考えですね。
しかし、これの意味がわからない人は結構いるようで、上記の移住者に対しての発言が物議になった件でも、移住者を擁護する声が大きいなと感じました。
「郷に入っては郷に従え」が何故正しいのかは、ハビトゥスや暗黙知によって説明できます。
この記事でハビトゥスと暗黙知は説明してますが、人は生まれ育った環境への適応を無意識下で半ば自動的に行っています。
なので、その人の行動は生まれ育った環境依存の行動であり、他の環境で育った人とは行動原理が異なっているということになります。
しかも、無意識で習得しているので、ほとんどの場合本人はそれに気付きません
移住者とは、ある土地で育った者が他の土地へ移り住むことですよね?その移り住んだ土地にはその土地で育った人がいて、その土地の環境に適応した行動をしています。
つまり、ここに正しさがあるとするならば、その土地で育った人が取っている行動が「正しい」わけですね。
誤解のないように補足しますが、全ての人に対応した”正しさ”はないです。
それは、説明している通りに人の行動は育った環境に依存しているからです。
であっても、移住者と元々そこで生活している住人を比較した場合、人の行動は環境依存なのだから、その土地(環境)の人の行動が”正しい”と言えるわけです。
そもそも、移住する人は何を目的に移住するのでしょうか?
支援金が入るから?比較して安く家が持てるから?自然豊かだから?
もちろん、理由はそれぞれ違うでしょう。
しかし、「郷に入っては郷に従え」と昔から言われている通りに、その土地に対する”リスペクト”がなければその土地からの信頼は得られないし、自分から見てリスペクト出来ない土地には住むことができないということでもありますよね?
結局は、「自分がどういう行動をするか」ということであって、全て自分の責任でしかないということになります。
その辺りを昔の人は良くわかっていたということですよね。
移住のアドバイスとして、最初から小規模の集落に移るのはお勧めしないというのがあり、大きめの都会から地方へ移る場合は、一旦は市町レベル程度のところに住んでみて、それから考えましょうとなっています。