おっさんの外部記憶装置

40代おじさんのブログ

ステレオタイプ

どうも、おっさんです。

 

前回の

 

nicolarossi.hatenablog.com

記事で、「視野の広さ」とは”知ろうとしている状態”のことで、その状態はエネルギーが大きい場所で発生しているのだから、視野の広い(主体的な)人は少数派になるということを話しました。

 

でも、多数派の受動的な人でも新たなことを知ることができるし、”知ろうとしている状態”になっているんじゃないの?とも感じると思います。

 

新しいことを知ることができないなんてことはないだろ、と。

 

その辺りをステレオタイプの話から考えてみたいと思います。

 

 

ステレオタイプとは

 

多くの人に浸透している先入観、思い込み、認識、固定観念、レッテル、偏見、差別などの類型化された観念

 

のこと、とあります。

まぁ、一般的な概念なので知っている人が多いと思いますが、ここではステレオタイプ自体の詳しい説明はしないので各自で確認してください。

 

ステレオタイプは強弱として存在しているので、ほとんどの人は多かれ少なかれステレオタイプな面を持っていることになります。

 

「あいつはステレオタイプな奴だ」という場合は”ステレオタイプが強い”ということを指していて、ステレオタイプの有る無しではないということを理解する必要があります。つまり、0か1かではないということで、これも「陰陽」の話ですよね?

 

で、ここで話したいのはステレオタイプが何故多くの人に起こっているのかということですが、これはステレオタイプの”メリット”を見るとわかります。

 

ステレオタイプは”類型化された観念”とあるように、物事をカテゴライズして捉えることにより情報を簡略化することができます。そうすることで、状況判断を即座に行い瞬時に行動できるようになるということです。

 

加えて、情報量を抑えることができるので処理にかかるエネルギーを抑えることや、記憶量が減らせるのでその分を他に回すことができることにもなります。

 

しかし、情報を簡略化したり情報量を抑えたりするということは、物事に対しての情報が足りない場面も発生するので、それがデメリットである先入観や思い込みなどに繋がってしまうというわけですね。

 

その物事が簡単なことなら問題ないことがほとんどでしょうが、複雑になるほど情報が足りない部分が大きくなって間違った判断をしてしまうことになります。

 

つまり、ステレオタイプというのは省エネルギーであるほど起こりやすいということです。

 

 

ここで、私がこれまで書いてきた話と繋がります。

 

ステレオタイプは簡略化された情報でしか物事を捉えることができないので、本当は新たな物事に出会っているのに、それを「新しいこと」と認識することが難しいです。

 

例えば、ロードバイクに乗り始めても上達せずに辞めていく人がいるのは、ロードバイクを「新しいこと」と認識できている人が少ないからで、「ロードバイク=ママチャリ」というカテゴライズが脳内で起きていて、ママチャリの乗り方でどうにかしようとしてしまい、上手くいかないまま辞めてしまうというようなことです。(全員という話ではないです)

 

省エネルギーであるほど起こりやすいということは、その物事を認識する時にエネルギーをなるべく使いたくないということになるのですが、その理由としては

 

・他のことにエネルギーを使いたい(使っている)

・そもそものエネルギー量が少ない

 

だいたいこういうことですよね?

他のことにエネルギーを使いたいというのは、他のことに意識が行っている状態のことで、これまで書いてきたように「承認欲求」によって”自分が他人にどう評価されるか”という部分にエネルギーが使われているとか、単にその人が興味がある別のことに対してエネルギーが使われていて、興味がないことにはエネルギーが使われないということですし、そもそものエネルギー量が少ないというのは、正規分布で話してきた通りです。

 

ステレオタイプな人の特徴として紹介されているものを見てみると

 

・自分に自信や信念がなく思い込みが強い

・一般的なことを好む傾向がある

・多数派を選びがち

 

というものがあります。

つまり、「普通の人」ってことですよね?

 

 

脳は繰り返し行われたことほどよく反応するようになっているのですが、ステレオタイプはカテゴライズすることによって、なるべく省エネルギーで思考行動をしようとしているので、脳の反応が「カテゴライズ」を基本にされているということになります。

 

その場合、何かを見たり聞いたりしたときにその物事をまず「カテゴライズ」するわけですが、それは既に脳内にある情報に対して”紐付け”するということです。

 

ということは、その物事を「新たなこと」として記憶するのではなく、既に知っていることとして捉えることになりますよね?

 

これが

 

”自分の知識の中でしか思考できない”

(知ろうとしている状態ではない)

 

ということです。

 

なので、流れているエネルギーが小さい場所ほど「カテゴライズ」が発生しやすくなり、新たなことを知ることができない状態になると考えられます。

 

これを防ぐにはなるべく「カテゴライズ」をやめるということが必要になるのですが、そうすると情報量が多くなってしまい、エネルギーが小さい場所では処理しきれなくなってしまう可能性がありますし、そもそもエネルギーが小さいから「カテゴライズ」という手法が取られているのだから、それは必然であって変えることが困難な部分だということになります。

 

 

これらのことから、エネルギーが大きい場所ほど”知ろうとしている状態”になりやすく、エネルギーが小さい場所ほどそうなりにくいということがわかります。

 

普通の人が知っていることというのは「普通のこと」なので、それ以上のことを知ろうとする場合は普通の人以上のエネルギーが必要ということになりますが、そのエネルギーが流れている場所は少ないので全体の少数しか受け取れません。(正規分布

 

なので、”知ろうとしている状態”の人は少数派になるわけです。

 

全体のエネルギーが拡散することによってその大小が形成されているので、個人の努力や誰かの思惑によってそれを変化させることはできず、ただそういうエネルギーがお互いに影響し合って目の前にあらわれているだけだということになります。