おっさんの外部記憶装置

40代おじさんのブログ

安定させることを優先する

どうも、おっさんです。

 

前回の 

nicolarossi.hatenablog.com

 

記事で書いていることを見てみると

 

なるべく極端なことをしない

 

っていうことなんだな、ということがわかると思います。

 

この記事

nicolarossi.hatenablog.com

 

で書いていますが、肉体面(フィジカル)の能力向上は私たちに備わっている「恒常性」を利用して、安定度を上げていくことですよということです。安定する領域を上へ上へと上げていく作業ですよと。

 

つまり、「安定させる」ということが物事を上手く進める為に重要だということです。

私は心理面(メンタル)でも同じだと思うんですね。

 

ところが、一般的には何かを成し遂げるためにメンタルを強化しないといけないみたいな発想になっていると感じています。これは、ストレスが発生することを前提に、そのストレスに「打ち勝つ」ことが能力向上に繋がると思われているということです。

 

私は逆の発想で、そのストレス自体を発生させないということが「安定」に繋がり、能力向上に繋がると考えています。

 

人間は多かれ少なかれ「承認欲求」が発動しているんですが、今まで書いてきたように承認欲求は「他人に認められたい」という欲求です。これは、特に意識していなくても(無意識)私たちの思考や行動に反映されています。

 

「他人に認められたい」のはどうしてか?というと、他人に認められることによって「自分の存在価値が上がる」からです。つまり、自分の存在価値(存在しても良いかどうか)を確認する為に思考や行動しているということですね。

 

自分の存在価値を上げる為に何かを頑張るし、自分の存在価値が下がらないように何かを頑張っているということです。私たちは普段こんなことを意識していませんが、自分の存在価値が上がったと感じたら「快」の感情が発生し、自分の存在価値が下がったと感じたら「不快」の感情が発生します。

 

でも、その存在価値を決めるのはあくまでも「他人」です。

 

「承認欲求」の発生原理は、子供の頃に親に「捨てられたくない」という生存本能(子供は親に捨てられると生きていけないから)によって発生していると前にも書きましたが、その承認してほしい対象が親から他人(社会)に移っているだけです。

 

自分の価値の上げ下げを他人に「依存」しているので、

 

不安定な状態

 

ということが言えます。

他人がどう思うか次第なので不安定です。

 

一般的には、そういう状態で人々は生活を送っているんですね。

つまり、「承認欲求」で思考や行動をしている限り「不安定」ということです。

 

私はこういう状態こそが「メンタルが弱い」ということだと考えているんですが、上で書いているように一般的には「ストレスに打ち負ける」ことがメンタルが弱いと思われていて、反対に「ストレスに打ち勝つ」ことがメンタルが強いと思われているということなんですね。

 

 

メンタルが安定した状態になっていれば基本的には「ストレス」が発生しにくくなります。フィジカルと同じで安定度が高いと「しんどい」が発生しにくいということです。

 

前回も書きましたが、一番いいのは「主体的思考」ができるようになることです。でも、それはなかなか難しいので、そうでない場合にできることとして言えるのは

 

「承認欲求」による思考や行動を避ける

 

ということなんですね。

まぁ、これも無意識でやっていることなので難しいんですが…

 

 

例をあげると、こういう人がいました。

 

体脂肪率一桁を維持する為に、食事は脂肪が貯まらないような食材を中心に考えて気を付けているが、それでは「ストレス」が溜まるので、月に一回程度は自分の好物である「ラーメン」を食べることにしている。

 

みたいな。

これ、心理面から見てやめた方がいいです。

 

まず、どうして「ストレス」が溜まるのに体脂肪率一桁を維持するのかというと、その状態が「自分の存在価値がある」と認識しているからですね。体脂肪率二桁になると「自分の存在価値が下がった」と感じるので、「ストレス」はあるものの「やらなければいけない」という思考になってしまっています。(というか、「やらなければいけない」という思考になっているのでストレスが発生する)

 

そして、その「ストレス」を解消する為に月に一回程度好物の「ラーメン」を食べるということなんですが、これ一見してストレス解消になると思うかもしれませんが、逆効果になります。

 

普段摂生?して脂肪が貯まらないような食事を心がけている人が、久々にラーメンを食べたりすると体重はもちろん体脂肪率も増加します。食べている瞬間は好物なのでストレス解消になっているのかもしれませんが、現実に戻ると「罪悪感」(ストレス)が襲ってきます。

 

つまり、結局ストレス解消にはなっていません。

 

こういう行動は自ら「不安定」な状態を作り出しているだけです。

 

 

「承認欲求」による思考や行動がどうして不安定な状態を作り出してしまうのかというと、承認欲求というのは「刺激」を求める欲求だからです。自分にとって良い「刺激」(この場合は他人から承認されるということ)を受けると精神的には高揚した(やったぁ!みたいな)状態になって、「自分はここにいてもいいんだ」というような感覚になり、逆に承認されない場合は「自分はここにいてはいけないんだ」という感覚が発生します(無意識なので快か不快かしか感じません)。「承認欲求」とはそういう上下動の激しい欲求だということです。(欲求全部に言えるかもしれません)

 

上の例で言うと、「ラーメン」を月一回程度食べるということも「刺激」になる(普段していないことをするということは”刺激”です)ので、不安定な状態を作り出す要因になっています。

 

上下動が激しいので「安定」からは程遠いわけですね。

「承認欲求」による思考や行動は避けた方が「安定」するというわけです。

 

そういう「安定」した状態を保てることが「メンタルが強い」ということになります。

 

 

物事を続ける為には「習慣化」させるのが良いと言われていますが、この「習慣化」はやろうと思ってもなかなかできません。「習慣化」はやろうと思ったらできるという状態のことではなくて、その人にとって「普通」のことになったら自動的に「習慣化」してしまうということです。

 

つまり、「安定」した状態でないと「普通」にはなっていないので、「習慣化」もしていないということになります。

 

月一回ラーメンを食べないと「ストレス」が溜まってしまうような食事管理は「安定」していないので、ストレスが溜まるのは当然なんですね。(しかもその月一回のラーメンがさらにストレスを溜める要因になりえる)

 

 

というように、「刺激」を求めることよりも「安定」させることを優先していくと、ストレスは自然と減っていき物事を進めて行くことが比較的容易になります。これはメンタルもフィジカルも同じことなので、これが人間の自然な状態なのではないかな?と私は考えています。

 

現象は、全て「安定」に向かっているので、それに逆らわない方が良いということなんですね。