どうも、おっさんです。
グラベルロード向けのコンポです。
グラベルロードって、ロードバイクに太いタイヤを履かせてグラベルも走れるようにした自転車。同系統に「シクロクロス」っていうのもありますが、こっちは比較的細めのタイヤでダートを走る短時間のレース用というような位置付けで、グラベルロードはさらに太いタイヤで長距離の未舗装路を走る為の自転車というような位置付けになります。
よく、「山に行くならMTB使うからグラベルロードなんていらない」っていう人がいますが、MTBとグラベルロードは上記の例えで言うと用途が全く違います。グラベルロードと用途が被るとすれば「エンデュランス系ロード」の方ですね。
スピードレンジで言うと
レース系ロードバイク > エンデュランス系ロードバイク > グラベルロード
と想定速度は落ちていき、グラベルロードは未舗装路の走行も想定しているということです。
エンデュランス系ロードバイクも、レース系と比較すれば太めのタイヤも履けるのですが、グラベルロードはさらに太いタイヤが履けるので未舗装路の走行に向いているということですね。
今回の「GRX」の発表はネット上でも結構注目されていたようです。
が、一部こんな声もありました。
「グラベルなんて走らないから興味ない」
グラベルロード用コンポなんで、素直に見たらそういう人もいるでしょう。
でも、この「GRX」グラベル走らない人にもおすすめできます。
まず、一般素人が自転車で「ロングライド」をする場合、何故か「レース系ロードバイク」を選ぶ人が圧倒的に多いです。しかし、私が以前から言っているように「ロードバイクは速く走らないと苦痛にしかならない」ので、一般素人が走れる速度域でロングライドをすると「辛いだけ」です。なので、本来は比較的太めのタイヤで乗り心地を重視した設計の「エンデュランス系ロードバイク」を選んだ方が良いです。
グラベルロードはさらに太いタイヤが履けるので、乗り心地がもっと良くなります。
(太いタイヤはパンク耐性も高くなるので、ロングライドには最適)
「GRX」はフロントダブルで「46-30T」というロード系コンポではなかった小さいチェーンリングが選べます。今まではコンパクトで「50-34T」が一番小さいギアだったので(シクロ用で46-36Tもありますがインナーが一寸大きい…)、一般素人がヒルクライムを考えて「11-34T」等のワイドスプロケットを選んだ場合に、脚力の関係でフロントアウターが「死にギア」にしかならなかったのですが、さらにコンパクトなチェーンリングになったのでアウターもそれなりに使えるようになりますし、小さいインナーでヒルクライムも比較的高ケイデンスで走れるようになります。
つまり、一般素人目線で考えると最適なギア比になっているということです。
(アウター44Tがあるともっと良いですけどね)
もう一つの注目点。
「GRX」は油圧ディスクブレーキです。
これは、グラベルを考えるともう常識の装備なんですが、「サブ(補助)ブレーキレバー」が新たに用意されているということです。
初心者向けのエントリーロードバイクの上ハンによく付いている補助ブレーキ。
私のRNC3EXにも付いてましたね。
補助ブレーキは慣れていない初心者用と思われていて、付いていると「初心者みたいでかっこ悪い」とか言われますが、実際これが付いていると便利ですよ。それに、パリ~ルーベとかの石畳のコースがあるレースでは付けているプロ選手もいるので、別に「初心者用」ってことでもないんですよね。
これ便利なんですが、ワイヤー引きのブレーキではデメリットもあります。ワイヤーが補助ブレーキを経由する関係でそこで抵抗が発生して、メインブレーキの引きが悪くなるんですよね。なので、私はオーバーホールの時に外してしまいました。
しかし、今回の油圧補助ブレーキは機構上そういう抵抗が発生しないので、低速走行時の上ハンでのブレーキがデメリット無しでできるようになるということです。太いタイヤでお尻へのダメージもロードバイクと比較して軽減できるので、上ハンでの長時間走行も可能ですよね。
これらのことを考えても、「GRX」を搭載したグラベルロードは一般素人のロングライドに最適なので、各社のグラベルロード2020年モデルに注目したいですね。