おっさんの外部記憶装置

40代おじさんのブログ

ロードバイクはたいくつでつまらない

 どうも、おっさんです。

 

ロードバイクはたいくつでつまらない」だそうです。私の意見ではなくて、そういうブログ記事があったのですが、これはロードバイクを辞めてしまった人とか、だんだんと飽きてきたなんて人にも共通するんじゃないかな?と思ったので取り上げてみます。

 

この記事

b4c.jp

なんですが、この方Youtubeでも動画上げたりして結構有名なのかな?

私もおすすめに上がってきたりすると見ています。

 

実は私もこの記事 

nicolarossi.hatenablog.com

 で、同じようなことを書いています。

一見すると同じに見えないかもしれませんが(笑)。

 

この方が言うには、ロードバイクのたいくつさの原因は

 

単調だから

 

とのことです。

 

でも、「おもしろい」と感じている人がいるということをどう解釈するかについて、

 

ヒルクライムの”達成感”」

「人力で遠くまで行く(ロングライド)」

「人と競う(レース等)」

 

とかの「おもしろさ」であって、ロードバイク自体を「おもしろい」と感じているわけではないんだという結論ですね。

 

ね?私の書いてあることと同じですよね?

 

ただ、私と違うのは「だからロードバイクがつまらないのは”真実”だ」という部分です。

それは、私がこれまで書いてきたように、私自身は

 

ロードバイクを走らせるのが楽しい”

 

と感じているからです。

これは、ヒルクライムやロングライドの達成感でも、レースで誰かと競うおもしろさでもないんですね。ただ単に「ロードバイクを走らせるのが楽しい」というだけです。

 

これだけで、この方の説(意見)をひっくり返せますが、それだと終わってしまうので続けます(笑)。

 

 

ここでもう一つ、この方の言葉と私の言葉とで違う部分があるんですが…

 

「おもしろい」と「たのしい」

 

です。

この二つの言葉は同じような感じがしますが違います。

 

私の解釈を簡単に言うと、「おもしろい」というのは外からの刺激に対しての反応として出てくるもので、反対に「たのしい」は自分の中から湧き出てくるものという感覚です。(まぁ、人によっては違うと思うかもしれませんが、各自で考えてみて下さい)

 

私がどうして「楽しい」と感じているかは、上の記事でも書いてあるんですが

 

制御する楽しさ

 

です。

つまり、「制御感」を楽しいと感じているんですね。

 

例えば、この方は「自動車(クルマ)の運転は単純でたいくつでしょ?」ということも例にあげて書いてあります。私の場合、これも前に書いたことになるんですが、クルマの運転も「楽しい」です。それはロードバイクと同じで「制御する楽しさ」なんですね。

 

これは別にレースでタイムを競う時のとか、ドリフト時の姿勢制御とかじゃなくて(笑)、普通に道交法に従って交差点を曲がるという運転でも「制御する楽しさ」を感じています。周囲のクルマとの関係やウインカーを出すタイミング、交差点に障害はないかとか横断歩道を渡る歩行者や自転車はいないか等々確認事項もたくさんありますし、ブレーキ・アクセル・ハンドルそれぞれの操作の仕方によって、クルマが減速したり加速したり曲がったりする気持ち良さが変わってきます。

 

からしたら

 

これのどこが「単純でたいくつ」なんですか?

 

と思うわけです。

要は、単純でたいくつだと感じるのはその動作に対して

 

「ブレーキ踏んだら減速するんでしょ?」

「アクセル踏んだら加速するんでしょ?」

「ハンドル回したら曲がるんでしょ?」

 

こういう単純な思考が出来上がっているからなんですよね。

単純なのはその事象なのではなくて、「思考が単純」なんです。

 

ロードバイクでも同じことで、「ペダルを回したら進む」とか「強く踏んだら速く進む」等と単純な思考になっているから「単調」に感じるだけです。私からしたらそんなこと全然ありません。

 

私が実走で20分走する場合の例で言うと

f:id:NicolaRossi:20200418221937j:plain

 

この場所はデータの通りにトータルで微登りほぼ平坦に見えますが、2~3%前後の範囲で上ったり下ったりが繰り返されるルートです。この時は「20分全力走」として走っていて、20分平均パワーが更新されたらFTP更新するという感じです。(私の場合、その時点の自分の状態を見て「FTP更新するかもね」という感覚で走っているだけで、「FTPテスト」という感じはあんまりないです。)

 

一般的にこういうFTPを更新するような走行というのは「やりたくないなぁ」という感覚になると言われていますが、私の場合は「20分間全力で制御する」という感覚で走っているだけで、もしFTP更新しなかったとしても「それはそれ」という感じになるだけで「楽しい」のは変わりません。

 

「制御」と言っても、サイコンを睨みつけて数値を追いながら理想の数値を出せるように走っているわけではないんですね。数値を参考にはしますが、自分の感覚で制御を楽しみながら20分間全力で走った結果が上のデータです。

 

データを見ての通り、パワー・心拍・ケイデンス共に極端な変動はなく、だいたい均一に出ていることがわかります。ロードバイクで速く一定に走ろうとすると、自分が出しているエネルギーも一定になっていきます。

 

スピードが変化しているのは勾配や風といった外側の変化に対応しているからで、自分の出しているエネルギーは一定です。

 

この一定の部分を見て「単調」と思う人がいたら是非これをやってみて下さい。

私も乗り始めの頃はこんなこと出来ませんでした。

それでもまだまだ綺麗に一定にはなっていません。

 

(この方が言うには「ロードバイクには頭もテクニックも不要」らしいので、これが何も考えず何の対処もせずにどんな状況下でも自然と簡単に出来るんだと思います笑。)

 

勾配・風・路面状況など刻一刻と変化します。

自身の身体の疲労も蓄積されていきます。

それらに対応していかないと自分の安定は保てませんし、気持ち良く走れません。

 

「単純でたいくつ」でしょうか?

 

私は最高に「楽しい」ですけどね。

20分全力走を例にしましたが、平坦TTもヒルクライムTTも同じことですし、ロングライドで負荷抑えめにヒルクライムを上る場合でもあるいはロングライドの行程全体でも、その時の状況に応じた「制御」をしないといけないわけなので、全部その「一瞬一瞬の制御」を私は楽しいと感じています。

 

ローラー台の場合は少し違っていて、外側からの変化は基本的には少ないです。今の時期だとエアコンをつけて室温がある程度安定した状態で走れますし、私はバーチャルライドとかはしないので負荷の変化も自分で変えない限り発生しません(もちろん空気や風の抵抗もなし)。

 

でも、全く変化がないわけではないです。

 

走っていると体温が上がってくるので発汗します。エアコンや扇風機によって風は当たっていますが、それらの風で外を走っている時のようには身体が冷えてくれません。しかも、室内は空気がこもっているので自分自身の発汗で湿度が上がっていきます。走行動作を続けていく疲労と同時に、そういう外側の変化によって実際の身体の動きは微妙に変化していきます。それらに対応していかないとやっぱり安定して走ることはできません。

 

特に、L4(閾値)上限辺りで走っていたらかなり集中していないと余計なエネルギーを持って行かれます。タオルで汗を拭う動作でもそれらのバランスは一気に崩れてしまい、元の安定した状態に持って行くのに余計なエネルギーを使います。

 

めちゃくちゃ忙しいですよ(笑)。

 

こう見てみると、私の場合は一瞬一瞬の変化に対応して「安定させる」ということに「楽しさ」を感じているということがわかると思います。それが「制御感」なんですね。

 

反対に、その「制御感」がわからない(気付けない)人というのは、「安定=単調」だと思っているということなんですね。しかも、その「安定している」と感じているのはただの思い込みだということです。一瞬たりとも安定している状態はありません。

 

この記事

nicolarossi.hatenablog.com

 で書いていますが、自身のセンサーの情報に気付けていないだけですね。

そして、気付けない理由は「興味がないから」。

 

 

今回の場合は、その「単純」「単調」だという思い込みの発生源がちゃんと書かれています。

 

ヒルクライムの”達成感”」

「人力で遠くまで行く(ロングライド)」

「人と競う(レース等)」

 

これを「おもしろい」と思っているからです。

正確に言うと、ここの部分だけを「おもしろい」と感じてそれを求めているからです。

 

ヒルクライムであれば「達成感」を味わうのが目的になっているので、何が何でも頂上まで上り切るという「達成感」しか目に入りません。しかも、それはしんどければしんどいほど、苦労すれば苦労するほど「達成感」は大きくなるので、あえてそういうヒルクライムを選んで上ろうとします。その辺の坂道では「達成感」は得られないから(笑)。

 

ロングライドも自分の力で「こんなに遠くまで来られた」とか、それプラス目的やグルメがあればそれまでの「しんどさ」も「達成感」や「充実感」によって吹っ飛ぶ。これもしんどければしんどいほど、苦労すれば苦労するほど「”大”達成感」を得られるので距離があるほど良いわけですね。

 

(レースの場合は私はちょっと考え方が違うので今回は割愛しますが、私の場合はレースじゃなくても楽しめているという意味で入れておきます。)

 

これ、逆に言うとヒルクライムで(足を着かずに)上り切れなかったり、ロングライドを走り切れなかったりしたら「達成感」を得られないですよね?それって「おもしろくない」ことになっちゃいます。つまり、過程はどうでもよくて「結果」が重要ということです。

 

この「結果が重要」ということが無意識の思考になっているので、「過程」への注目度は極端に低いかまったく無い状態になってしまっているということになります。

 

なので、「興味がない」んですね。

結果、様々な情報を拾っているはずの自身のセンサー情報に気付けないわけなんです。

  

しかも、こういう「達成感」は上記の通りにしんどければしんどいほど、苦しければ苦しいほど得られるものが大きくなっていくので、これを続けていくとどんどん難易度が高くなります。これを続けられる人は自分の能力が上がっていくのである程度まで進んで行けますが、どうしてもどこかで頭打ちが来ます。すると、能力的に同じようなことを繰り返すことしかできないので「達成感」も薄くなっていき「飽き」がやってきます。(ロードバイクで速い人でもここに陥った人結構いますよね)

 

それに、ほとんどの人は初期のうちにそれが訪れて「飽き」はじめます。その「達成感」の為だけに自分の労力を割ける人は少ないからです。ある程度出来るようになると、飽きて他の事に興味が移ります。それに、ロードバイクは心肺能力がある程度必要なので「達成感」だけで続けるのは難しいです。

 

でも、そういう「達成感」を追い求めていたとしても、私みたいな感覚に気付ける人もいます(見ていると実際にそうなっている人がいる)。そういう人って大体は「速く走る」ということを知った人なんですよね。そうであっても気付くか気付かないかはそれぞれで、無意識は気付いていても意識に上がって来ているかどうかは別の場合もありますが。(この方もマラソンしているので気付く可能性はあるんですけどね)

 

 

ロードバイクは本質的につまらなくて、「おもしろい」と思っているのは「達成感」とかの付加価値の部分なんだから、それは仕方のないことなんだよ。ってこの方は言っているんですが、実はそういう「達成感」だけに囚われているとロードバイクの本質には気付けないんですよね。

 

だから、こういう勘違いを「本質」だと思ってしまうんです。

 

ロードバイクって「舗装路を高速で走る為の自転車」なんだから、その本質は本来そこにあるわけです。でも、この方は見た限りロードバイクで速く走ろうとしていません。まったく本質に近づこうとしていないんだから、本質を体感で知ることもできないんですね。

 

逆にMTBの方はその本質を体感しようとしているし、実際に体感出来ているのでこの方は「おもしろい」と思っているんですね。もちろん、こっちの方に興味があるからなんでしょうけれど。(でも、体感しているといってもその一部分だけのようですが)

 

まぁ、気付くも気付かないもそれぞれだし、結局はなるようにしかならないというだけなので、楽しかったり面白かったりするんなら何でもいいということなんですが(笑)。

 

そもそも、この方はおもしろおかしくネタ的に書いているだけだと思うので。

(結構本気なのかもしれないですが笑)

 

ただ、「ロードバイクはたいくつでつまらない」は私には当てはまらないですよってことです。