おっさんの外部記憶装置

40代おじさんのブログ

ロードバイク初心者が前傾姿勢を辛く感じる理由

どうも、おっさんです。

 

だいぶ更新サボってました(笑)。今月は300kmほどしか走ってなくて、特に話題もなかったもので…。8月は夕立が多くて、急な天気の変化を予測しないといけないので走るのが難しいですね。雨が降りそうと思ってもそうでもなかったりして。まぁ、暑いですし無理をしない方向で。

 

乗れない日が多いと、メンテナンスに時間をかけられるので良いこともあります。

最近、ブラケットの角度というか位置というか、若干の違和感(簡単に言うとちょっと近い?)があったのでどうしようかと考えていたのですが、ステムを下げるにしても上ハンポジションには特に不満がないので、ハンドルの角度(上下方向)を下げて実質的にブラケットを遠ざけて(低くして)みることにしました。

 

実走して2回ほど調整しましたが、ブラケットの手のひらを置く部分(平らなところ)をほぼ水平にした状態で良い感じに。納車時からSTIの取り付け位置は変更していないのですが、ハンドルの上辺に対して元々上向きの角度で取り付けられていたので、ブラケットを水平にすることによって上ハンよりもブラケットが下に位置するので、実質的にブラケットの位置が下がったということです。こうすることで、ブラケットポジションでの前傾姿勢がより深くなったことになります。

 

よく、前傾姿勢が深くなると「きつい」とか「辛い」とか言いますが、本当にそうでしょうか?私はまだ6,000km強しか乗っていませんが、乗り込むにつれて前傾を深くした方が「楽」に感じます。

 

ネット上にこういう意見がありました。

ロードバイクは速く走る為に作られているのだから、ロードバイクに乗るのであればシティサイクルのような”安楽”なポジションではなく、”きつくても”前傾の深いポジションに”慣れる”のが本来の姿である。」

 

やっぱり、前傾の深いポジションは楽ではないということでしょうか?

言ってる通り、私は逆に思います。

 

前傾を深くとる理由について、多くは「空気抵抗」を上げていることが多いです。もちろんそれも正解なんですが、私が前傾を深くする一番の理由は「ペダルに体重を乗せやすくするため」です。何故ペダルに体重を乗せるのか?というのは「重いギアを効率よく踏むため」です。

 

つまり、速く走ろうと思ったら「前傾を深くとってペダルに体重を乗せて重いギアを効率よく踏む」ということが必要になるので、速く走れば走るほど「前傾が深くなっていく」のです。なので、結果的に前傾姿勢が深くなるほど速く走るのが「楽になる」ということになります。(ペダリングに関して他の理由もありますが、ここでは割愛します)

 

ここまでの話で「初心者が前傾姿勢を辛く感じる理由」がわかるでしょうか?

そうです、初心者は「速く走れない」のです。

つまり、「速く走れないと深い前傾姿勢は辛い」ということなんです。

 

速く走るということは、遅い状態より重いギアで走っています(ケイデンス上げたら同じギアでも速い速度になりますが、ケイデンスも限界がありますし効率的な考えではより重いギアを「踏める」方が速いです)。重いギアの場合はペダルを踏む「作用」に対して、ペダルからの「反作用」が大きいわけです。なので、ペダルに体重を乗せやすい前傾姿勢にしてその「反作用」を打ち消さなくては速く走れないのです。

 

初心者の場合は、筋力的にも技量的にも経験的にもその「反作用」を打ち消す力が弱いので、軽いギアしか踏めません。なので「速く走れない」のですが、結果的に「反作用」の弱い状態で走っているので、そこで前傾を深くとっても無駄に前のめりになり過ぎて、それを支えるために余計な力が必要になってしまうのです(上半身を支えるために腕とか背中とかに負担がかかる)。だから、「前傾姿勢が辛い」と感じてしまうわけなんですね。もちろん、体幹等の上半身を支えたり下半身と連動する筋力が不足しているというのもあります。

 

「速く走れないと深い前傾姿勢は辛い」

 

別の見方をすると、初心者でなくても「速く走らない場合は深い前傾姿勢は必要ない」ということになります。私の場合は、25~27km/hとかで流している場合は上ハンポジションの場合がほとんどです。そこから上の30km/h前後が上ハンかブラケットポジションかの境目で、ギアで言うと「50T×18T」になり、17Tなら完全にブラケットポジションになります。35km/h前後でブラケットのコブを持つエアロポジションになり、そこから上なら下ハンが一番楽になります(これはそれぞれの体格や体重等で変わってくると思います)。

 

簡潔に言うと「走るスピード域によって楽なポジションは変わってくる」ということです。

 

今はエンデュランスロードバイクってありますよね?あれ、人によっては「ロードバイクってレースでも実際に長距離走れてるんだから別にエンデュランス系とかいらないよね?」って言ったりしてますが、レース系のロードバイクはレースの平均速度(40km/hとか)で長距離を走った場合は確かに走れるんでしょうが、一般のサイクリストが長距離をそんな平均速度(40km/hとか笑)で走れないことがほとんどなわけですから、想定平均速度を落として設計されたエンデュランス系ロードがあるのも理にかなっているわけです。(エンデュランス系はアップライトなポジションだけでなく振動吸収性が高くて柔らかい設計なのも、速度域が低く想定されていることによる「お尻」を中心とした疲労への対処のため)

 

初心者(初心者に限らないですが…)は無理に前傾を深くする必要はなく、自分の力量に合わせたポジションで走るのが大切ということです。速く走れるようになってくると、自然とハンドルやブラケットが高かったり近かったり感じてくると思います。