どうも、おっさんです。
前回の通り、今回はロングライド及びヒルクライム向けに仕様変更したアンカーRNC3に装着した
シマノ「CS-HG700-11 11-34T」スプロケについての感想を書いてみます。
上のアルテグラグレードにも「CS-HG800-11 11-34T」がありますが、基本的な部分は今回書く記事の内容と同じだと考えて良いと思います。
第一印象は「とにかくデカい」(笑)。
34Tなんで、フロントインナーと同じ歯数ですからね。
ギア比1:1を実現する為なのでしょうがない。
まぁ、私の場合は「小さいスプロケはカッコイイ」とか、「大きいスプロケはカッコワルイ」とかの概念がまるで無いので(笑)全く気にはならないのですが、気になる人は気になるでしょうね。
上記の通り、一般的には大きいスプロケは「貧脚」扱いでカッコワルイとされているので、「ロードバイクに32Tとか34Tなんか必要ない」とか言われるんですが、果たして本当に必要ないのか?ということも、今回の記事で書こうと思います。
まず、ヒルクライム向けにこのスプロケを導入したので、ヒルクライムでどんな違いがあるのか?ということがメインになります。
本格的なヒルクライムにはまだ行けていないのですが、いつものコースの途中にある行程3kmちょっと標高差200mアップの定番ヒルクライムは上ってみたので、そこでの比較をしてみます。
とりあえず、そこでの最速タイムは
11分43秒で、これはリドレーフェニックスで出したタイムです。
最近撮った写真はないので、一昨年の春に組んだばっかりの時のですが、この状態からペダルが違うのと、サイコンマウントもガーミンEDGE530付属の純正に変わったぐらいです。ちなみに、ペダルはPD-R7000(105)にしたのは記事にしてますが、その後PD-R9100(デュラ)に変えています(笑)。
フロントは「52T-36T」のミッドコンパクトとかセミコンパクトとか言われるタイプで、リアスプロケは「14-28T」のジュニアです。重量がこの写真の時でペダルとかボトルケージとかマウント類込み(ボトルやツールケースは含まない)で「8.3kg」。そこからペダルとかマウントとか違うので多少の重量変化はあるかもしれませんが、ほぼ同じだと思います。
仕様変更後のRNC3で重量を測ってみたのですが、こちらもペダルやボトルケージやマウント類込みで「10.1kg」と仕様変更前と変化無しでした(笑)。R7000コンポ自体の重量で多少は軽量化されているはずですが、タイヤ+チューブと巨大スプロケで相殺されたようです(笑)。
なので、2台の重量差は変わらず「1.8kg」程度ということですね。
そんなRNC3で同じヒルクライムを上ってみたらこうなりました。
14分54秒…最速より3分以上遅いです(笑)。
いや、これで正解なんです。
遅く走っているから遅いのは当たり前なんですね。
私の狙いは、なるべく低強度で心肺も脚への負担も出来るだけ軽減させた状態で上るということです。
最速タイムの方は…
平均パワー228w、平均心拍174拍(最大187拍)、平均ケイデンス84回転。
遅く走ったら…
平均パワー176w、平均心拍154拍(最大165拍)、平均ケイデンス84回転。
平均パワーは52w、平均心拍は20拍(最大は22拍)下がっています。
でも平均ケイデンスは同じで、これが大きいスプロケの威力です。
遅く走るんなら、スプロケが小さくてもケイデンス落として走ればいいだけじゃ?と思うかもしれませんが、ケイデンスが高いのと低いのとで比較すれば、高い方が脚への負担は少なくなります。特にヒルクライムの場合は。
ここのヒルクライム、実は景色が結構良くて平野部から海へ続く眺望がキレイに見えます。最速タイムみたいなタイムトライアル状態の時は景色どころではない(笑)ですが、このぐらいの心拍になるように上ったら、途中の景色を楽しむ余裕も全然あります。
細かいデータを見てみると
こんな感じです。
ここのヒルクライムは、序盤の700m程度の行程を上った後に一旦下ります。その後また上って行ってゴール手前の百数十メートルはほぼ平坦になってスプリント状態になるので、上のデータは下りの後の上りからスプリント前までの約2kmの区間を切り出して、純粋に上りだけの区間を見ています。
この区間のタイムは
10分02秒です。
データの赤丸の部分は平均勾配が10%を超えているところですが、ケイデンスは80回転程度で回せているので、脚への負担が少ないです。心拍も平均心拍通りに大体160拍前後程度なので、TT状態の時と比較してかなり楽になっているのがわかりますね。
ここの区間だけで見ると、平均勾配8%で結構斜度があるんですよね。
下りを含むヒルクライムはこうなっちゃうので全体の平均勾配に騙されやすいです(笑)。
全体最速タイムの時のここの区間タイムは
8分01秒ですが、実はここの区間だけで見ると最速ではないんですよね。
今のところ3番目のタイムです。
ここの区間の最速タイムは
今月の初めに出た、7分54秒が最速でした。
ただ、このタイムはちょっとズルしてます(笑)。
何故なら、下りまでの序盤を少し抜いて走っているから(笑)。
その証拠に、この時の全体タイムは現時点で三番目です。
「11-34T」スプロケは、遅く走った時に負担軽減できるのはわかったけど、じゃあ速く走ったらどうなのさ?って思いますよね?安心してください、ちゃんと速く走った時のタイムも出ています(笑)。
まず、区間タイムだけを見てみます。
8分00秒ジャスト!
ズルしてるトップタイムを除けば、実質最速タイム(笑)。
データも見てみます。
平均勾配10%超の部分でもケイデンス90回転程度で回せています。
でも、これケイデンス90で速度が12.6km/h出ているので、30Tで回してますね(笑)。
私がここのヒルクライムをTTで上るなら、30Tがあれば大丈夫ということですね。
全体のタイムは
11分46秒でトップタイムから3秒差の2番目のタイムでした。
平均パワーも229w出ているので、最速タイム時とほぼ同じです。
つまり、ギアが小さいとか大きいとかは関係なく、パワーがなんぼ出ているかで大体のタイムは決まっちゃうということです。で、そのパワーが効率良く出るようにするには、自分に合ったケイデンスで上るということが重要なわけで、その結果、効率的なケイデンスで上れるギアを選択するということが必要になるんですね。
あと、ここまで読んできて忘れている人がいるかもしれないので…
RNC3はフェニックスより「1.8kg」重いです(笑)
でも、私の体重変化もあるので当日の体重を調べると
1 2019/12/10 52.4kg フェニックス
2 2020/02/20 50.8kg RNC3
「1.6kg」軽くなっているので、ほぼ相殺されている感じでしょうか。
体重が適正な人ならバイクの軽量化はタイムを縮めるのに少しは効果があるかもしれないですが、適正体重でないならまずは適正体重にする方が全体的に見て良いのではないかな?と思います。でも、バイクであれ自身の体重であれ、軽量化で望めるタイムアップなんて最終手段的な効果しかないので、あと数秒で富士ヒルブロンズが取れるとかの場合以外は、ちゃんとトレーニングして走力を上げた方がいいと私は思います。
私の体重が落ちているのも、走力を上げるトレーニングをしている過程の「おまけ」みたいなもんですからね。ていうか、私は「自転車を走らせるのが楽しい」から走っているのであって、それが自動的にトレーニングになっているというだけなんですが(笑)。レースに出て表彰台に上がるとかの目的があるわけでもないですしね。
この、「11-34T」で平坦はどうなのか?というと…
平坦は捨てて下さい(笑)
ていうと大袈裟ですが、私の場合は平坦でなるべく脚を使わずに気持ち良く走るには、少なくとも「19T - 18T - 17T」辺りの繋がりがないと現状の走力では難しいです。もっと走力があれば違ってくるんですけどね。もちろん脚を使えるなら重いギアをガンガン踏んで走れますが(笑)。
なので、私が現状で平坦含めたオールラウンドで選択するならやっぱりフェニックスで使っている「14-28T」のジュニアスプロケが適正かなぁというところです。これに平坦寄りならフロントは「52T-36T」で、山寄りなら「50T-34T」という具合になりますね。でも、フロントを都度入れ替えるなんて基本できないですから、どっちか選ぶなら「52T-36T」ですね。
「11-34T」は山岳をなるべく楽に走る為のスプロケだと考えた方がいいです。
ギア構成は
11T - 13T - 15T - 17T - 19T - 21T - 23T - 25T - 27T - 30T - 34T
で、私の場合は平坦はほぼ19Tか17Tで、追い風だったらそれ以上も使う。
21Tから大きい方はアウターだったらちょっとした短い上りとか向かい風用。
ヒルクライムは勾配によりますが、インナーで万遍なく使えるという感じです。
結局、大きいスプロケが必要かどうかというのは、その人のその時に出せるパワーや用途、走る場所によって違ってくるというごく当たり前な話になるということです。真っ平な平坦を走るなら当然いらないし、鼻歌混じりで継続的に300w出せるという人なら10%超の勾配のキツイところでもいらないでしょう(笑)。
しかし、一般素人が定番的なヒルクライムを含めたロングライドをする場合は、34Tであっても足りない場面は多々出てくるのではないか?と思いました。
少なくとも、私がロングライドで山方面を走る場合は「必要」という結論になりますね。