おっさんの外部記憶装置

40代おじさんのブログ

ロードバイクの走力とは?

どうも、おっさんです。

 

走力の違いがものすごく分かりやすい動画があったので紹介します。

www.youtube.com

富士ヒルクライムでシルバー獲得ゴールド狙いの方(以降シルバー)と、ブロンズ獲得の方(以降ブロンズ)、そしてレースには出ずにイベントライド等に参加している方(以降凡人)が、愛知県の雨沢峠を上ったらどの程度の違いがあるかという動画です。(凡人というのは、この方本人が「凡人」と言っているのであしからず笑)

 

雨沢峠のプロフィールはSTRAVAで見ると、距離6.17km、標高差310m、平均勾配5%。

 

各人の体重が正確にわからないのですが(3人共細めの体格なのでそんなに大きい違いはないか?)、タイム換算での計算上のパワーはシルバーの方が280w程度、ブロンズの方が220w程度、凡人の方が160w程度と推測されます。(この峠での平均出力)

 

丁度、それぞれ60w差ぐらいの違いです。

 

で、この動画を見て、走力の差って何?ということなんですが、それは上で書いた通りにパワーの差があるからということです。まぁ、当たり前のことですよね?単純に出せるパワーがそれぞれ違うので、出せるパワーが大きい人ほど速く上れます。

 

あるブログでこう書かれていました。

 

ヒルクライムは持久力がないと後半で力尽きて上りきれない」

 

持久力がなければ前半は他人のペースに付いて行けても、後半で置いて行かれるから…とのことです。

 

前に書いたんですが

nicolarossi.hatenablog.com

この記事の

 

「剛脚だろうが、長く走れるスタミナがなければ意味がない」

 

と似た考え方です。

私は、どうしてこういう考え方になるのかがイマイチ理解できなかったのですが、だんだんとわかってきました。

 

「剛脚だろうが、長く走れるスタミナがなければ意味がない」と言っている人は、FTPを例にあげて「長距離を速く走れるスタミナとFTPは(あまり)関係ない」とも言っています。FTPはあくまでも1時間持続可能なパワーなので、長距離の走力とは関係ないと思っているということですね。

 

どうやらこういう考え方の人は、この「1時間持続できるパワーを長時間持続できること」が「スタミナ(持久力)」だと思っているようです。

 

ある意味、考え方としては間違っていないのですが…、その「1時間持続できるパワー」を長時間持続できるようになったとしたら、「1時間持続できるパワー」はさらに上がります(笑)。例えば、FTPが200wの人が5時間200wを維持できるようになったら、FTPは200wより上でないとおかしいです(笑)。(つまり、その場合はFTPが上昇するということ)

 

同じように、ヒルクライムで「持久力がないと後半力尽きる」という考え方の人は、「前半で出しているパワーを後半まで持続できること」が「スタミナ(持久力)」だと思っているということですよね?

 

これも、考え方としては間違いではないですが、前半で出しているパワーを後半も持続できるようになったら全体のパワーが上がったということになります。ということは、単に

 

「パワーが上がった」

 

ということです。

スタミナとか持久力とか個別の問題ではなくて

 

パワー = 走力(脚力) が上がった

 

ということです。

ロードバイクは1分以内の全力疾走ではないので、有酸素運動です。

有酸素運動の運動能力のベースは「心肺能力」です。

筋力も確かに必要ですが、上の動画の3人でムキムキの人いませんよね?

逆に、一番速い人が小さいし、筋肉量で言うと少ないかもしれません。

つまり、

 

走力 = 心肺能力

 

です。

走力の差というのは「心肺能力の差」ということです。

(もちろん、それだけということではないですが)

 

上の動画の3人の「心肺能力の差」はどこから来ているのでしょう?

シルバーの方は基本インターバル中心のローラートレーニングです。

ブロンズの方は通勤と近場のヒルクライムに頻繁に行っています。

凡人の方はほぼトレーニング無しです。

 

単に、速い人ほどトレーニングの内容が濃いだけです。

 

凡人の方は自分のことを「凡人」と言っていますが、それは何もしていないから「凡人」なだけであってちゃんとトレーニングすれば速く走れるようになります。体格だけで見れば3人の中で一番大きいので有利でもあります。「やるかやらないか」の差だけなんですね。

 

ただ、自分のことを「凡人」と言っていることからわかるように、「凡人だからトレーニングしてもなぁ…」という考えがあると思います。それは「しんどい」トレーニングをしたくないという考えから来ているんですね。レースに出たいわけでもないということもあるし。

 

FTPは長距離の走力に関係ない」という考え方も同じですね。FTPは1時間全力のパワーなので、そういう数値を上げてもロングライド中心の自分には関係ない(と思いたい)ということです。つまり、FTPを上げるようなトレーニングは自分には関係ないのでしなくていい(したくない)ということの裏返しです。自分はスタミナを上げればいいんだという考えで辿り着くのはどこなんでしょう?LSDとかですかね?でも、それじゃあ走力はなかなか上がらないんですよね。

 

「走力=心肺能力」なので心肺能力を上げるには高強度のトレーニングしかありません。

実際、理論立てられているトレーニング法はほとんどそれです。