おっさんの外部記憶装置

40代おじさんのブログ

ダイエットが成功する人しない人

どうも、おっさんです。

 

最近、こんな記事が自転車界隈で話題になってました。

cyclist.sanspo.com

記事としては、広告記事なので注意して見なければなりませんが、書いている内容は大体調べたら出てくることばかりなので、現時点では信頼できると思います。

 

どうして人は太るんでしょうかね?

 

それは、摂取したカロリー(エネルギー)の内、使われなかった分が「脂肪」としてストックされるからです。食糧難地域は別として、現代の日本のように安定した社会情勢の国であれば、食料の調達に困ることはない(もちろん貧困等での例外はあります)ので飢餓状態に陥ることはまずないですが、人間の体のシステムとして飢餓状態でも耐えられるように脂肪としてエネルギーをストックするようになっているということです。もし飢餓状態になった場合は、その脂肪を分解してエネルギーを作り出します。

 

ということは、飢餓ではなく健康に痩せる場合、エネルギーを少し足りない状態にしてあげれば脂肪は増えないということになり、足りない分のエネルギーは少しずつ脂肪から作り出されるということですね。つまり、カロリー収支をマイナスにすれば自然に痩せるということです。

 

これが、太ったり痩せたりする基本的なメカニズムなのですが、巷では色々な「〇〇ダイエット」がもてはやされそして消えていきます。

 

上記の記事内の通り、糖質制限がもてはやされるのは、糖質を減らすのが簡単だからでしょう。

日本人なら「ごはんを抜く」だけ。

抜いたカロリー分だけ収支がマイナスになり痩せる。

糖質を制限していても、カロリー収支がプラスなら太ります。(当たり前)

 

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私はロードバイクに乗り始めて69kg台から55kgまで半年程度で痩せました。

糖質制限なんて一切やっていませんが、痩せられました。

 

これは、単純にカロリー収支がマイナスの状態を半年間維持できたというだけです。

極端な話、もし運動していなくてもカロリー収支がマイナスなら痩せます。

 

糖質制限やケトジェニック等のダイエット法は、「脂肪をエネルギーとして消費しやすい体にする」というのがその方法論なのでしょうが、ロードバイクに乗るような運動をする人にとっては一つ疑問点があります。それは、人が活動するのに手っ取り早くエネルギーとして使える「糖」を制限するという部分です。

 

「糖」は生体維持に必要な分を「肝臓(肝グリコーゲン)」に、筋肉の収縮に必要な分を「筋肉(筋グリコーゲン)」に、合わせて1,500kcl程度(標準的な体型の場合)貯蔵されていて、通常の活動や運動に使われます。これを制限するということは「パフォーマンスが下がる」ということになります。

 

上記の記事内にあるように、レースに向けてグリコーゲンの貯蔵量を増やす為に「2~3日前から炭水化物を増やす」ということが定着しているのですが、これは実験でも証明されていることで、貯蔵グリコーゲンの量は2~3日前からの糖の摂取量で決まるということです。この貯蔵量が運動でのパフォーマンスに重要で、少ないとパフォーマンスが下がります。

 

であれば、必要な分の糖を摂取していないと自分のパフォーマンスを出すことができず、運動にならないということになりますよね?これはレースに限らず、普段の練習でも自分のパフォーマンスを出すことが出来なければ、十分な練習にもならないということです。

 

はたして、そのような状態で十分な脂肪燃焼ができるのでしょうか?

 

ロードバイク界隈ではよく知られている「ハンガーノック」。これは、低血糖が原因なので血糖値に関わる肝グリコーゲンの貯蔵量低下がスイッチになります。肝グリコーゲンの貯蔵量は300~400kcl程度なので、それがなくなりかけているということです。

 

私は「ハンガーノック」の経験がありません。基本的に長くても2時間程度しか走らないので、走る前に食事をしていればハンガーノックになるはずもないです。ガーミンで消費カロリーを見てみると、走行時間が2時間程度の場合は1,000~1,200kcl程度消費していることになっています。

 

ロードバイクに乗り始めて数か月ぐらいは、ライド後にかなり「お腹が空いた」という状態になっていました。ということは、その時点で肝グリコーゲンの貯蔵量が少なくなっているということですね。肝グリコーゲンの貯蔵量は300~400kclなので、消費カロリーから計算すると肝グリコーゲン以外のエネルギーは、筋グリコーゲンやその他から得ていることになり、脂肪もその中に含まれています。

 

ロードバイクは基本的に1分以内で出しきるような運動ではないので「有酸素運動」です。よく、有酸素運動は脂肪を燃焼すると言われていますが、別に脂肪だけをエネルギーとして使っているわけではなく、糖も使われます。脂肪をエネルギーとして使う割合が多いということですね。

 

ロードバイクに乗ればわかりますが、場面によって有酸素と無酸素が変化していきますし、乗っている人のレベルによっても変化して効率の悪い乗り方だと無酸素の割合が多くなります。つまり、より脂肪をエネルギーとして消費するには効率よく走らないといけないわけですね。

 

脂肪燃焼の割合が多くなるのは低強度での運動と言われていますが、これは「効率」を考えると必ずしも良いとは言えません。何故なら、低強度の場合は脂肪が使われるにしてもその絶対量が少なくなってしまうからです。

 

つまり、「低強度がいい」と言ってもただダラダラと自転車に乗っていても効果は低くなるということです。時間を伸ばせばいいと考えるかもしれませんが、肝グリコーゲンが枯渇するとハンガーノックの危険があるので、補給をしなくてはならなくなりエネルギーを消費するという行為がほぼ無駄になります。

 

ということは、脂肪を最大量燃焼できる強度で走れば最も効率が良くなるということです。

 

これを心拍数で数値化された強度が一般的には最大心拍数の65%とか言われていますが、人によって違ってくるということもあるし、実際私自身には完全に低すぎです。

 

ここで、ものすごく乱暴な答えを言います(笑)。

 

2時間程度体力を維持できる強度で走り切る

 

これです(笑)。

 

まず、2時間程度の運動であればどんな強度であっても補給は必要ないので、減量に対して余計なエネルギーを摂る必要がなくなります。そして、2時間維持できる運動であればそれは「有酸素運動」です(笑)。途中で乳酸を処理できないほど強度上げていれば、その時点で運動強度維持が難しくなっているので2時間運動を維持できません。

 

乳酸を処理できていても、乳酸が発生している時点で無酸素に移行していっていると言えますが、処理できているのであれば閾値の向上も見込める(ミトコンドリア増加)ので、今後の走力の向上にも繋がり、その時点で著しく脂肪の燃焼が抑えられるというわけでもないので、この辺りの強度が一番効率が良いと言えます。

 

有酸素運動有酸素運動でも「高強度の有酸素運動」が良いということです。

 

ところが、これ言うのは簡単ですがなかなかできません。

なぜなら、そこそこ「しんどい」からです(笑)。

だから、最大心拍の65%みたいなヌルい強度での有酸素運動が薦められているんですね。

一般的にはこれぐらいの強度の方が継続しやすいです。

 

では、私はどうしてできたのでしょうか?

別に「しんどい」ことが好きだったわけではありません。

単に…

 

自転車を走らせるのが楽しかった

 

それだけです。

正確に言うと「なるべく速い速度で」がつくんですが、自転車を走らせるのが楽しいとなるともうそれは必然だと私は思うので、あえてつけなくてもいいかなと思います。(私が自転車を走らせるのが楽しいということで、皆が速く走らないといけないということではありません)

 

これは、実はダイエットの根本に関わる問題だと考えています。

ダイエットの基本は「カロリー収支をマイナスにする」ですよね?

ダイエットを失敗する人ってそれが出来ていないだけです。

 

もし、ある程度減量出来ていたとしても、突如リバウンドしてしまう人もいます。

これも、ある時点でカロリー収支がプラスになってしまったということです。

 

さて?どうしてでしょうか?

簡単ですね。

 

食欲を抑えられなかった

 

だけです。

と言うと

 

成功した人 = 食欲に勝った人

失敗した人 = 食欲に負けた人

 

という見かたになりがちですが、実は違うと考えます。

私が考えるのは

 

成功した人 = 食べることより楽しいこと(運動など)を優先した人

失敗した人 = 食べることが一番楽しいと感じている人

 

この違いではないかな?というものです。

 

「楽しいこと(運動など)」としていますが、表記通り運動以外でも別にいいです。例えば、糖質制限でダイエットしている人であれば、その糖質を制限するという行為が毎日の一番の楽しみ(食事の楽しみよりも優先事項)であれば成功するわけです(笑)。他にも、ダイエットしているわけではないけれど研究に没頭している人が食事の時間も惜しんで研究に勤しむとか。

 

失敗した人がよく言っているのは「空腹を我慢できない」ってことなんですけど、私は確かに「空腹感」はありましたが、「我慢できない」とは感じなかったですね。空腹感を感じるということはエネルギーを消費できているということなのでダイエットするにあたっては良いことです。

 

私は単に「あ、お腹空いてるな」と感じただけです。

 

なので、「我慢した」とは思ってません。

ここが違いでしょうか。

 

我慢したとか我慢できないとかの感情は、本当は「したいけどできない」時の感情ですよね?もちろん、食べないと活動できなくなるので食べますし、食べたら「おいしいな」とも感じますが…

 

食事の優先度が下がっていた

 

という感覚です。

食事が楽しくなくなったということではなく、食事より減量(自転車)の方の優先度が上だったということです。運動で自分の身体をある程度思い通りに動かすには、自分の身長に見合った体重でないといけないのは明らかなので、そういうことを考えていくと「自転車を走らせることが楽しい」という私の場合は、食事よりも減量を優先するのは自然ではないかなと思います。

 

人の脳は入って来た情報を過去の経験や知識を用いて処理します。処理するというのは、自分(脳)にとって最善の方法(それが必ず正しいということではありません)を出すということですが、ということは脳内にある情報を元にして最優先を導き出すということになります。

 

つまり、ダイエットに失敗する人は「ダイエットが最優先事項ではない」ということです。

正確に言うと、「ダイエットによって得られる結果に優先性がない」ということ。

 

「食事楽しい」と「ダイエット」は相反する事柄なので、脳内情報でのダイエットの優先度が高くないと脳は食事の方を選んでしまうということになってしまいます。これがダイエットに失敗する原因ではないかな?と考えます。(カロリー収支がプラスになってしまう「食事楽しい」です)

 

ダイエットに失敗するから「悪い」ということではなくて、自分(脳)の優先事項が「食べること」になっているということです。

 

例えば、上記の記事のようにヒルクライムで少しでも良い順位やタイムを出したいから、体重を少しでも減らしてPWRを良くしたいと考えている場合、その為にダイエットをするわけですよね?それが成功して良い成績が残せればそれでいいですが、減量に失敗する場合というのは単純に「食べること」の優先度が高かっただけと言えます。良い順位や良いタイムという願望の優先度はそれ以下になっているということになります。

 

これはあくまでも「脳」がそういう判断を下しているということなので、自分が考えてどうこうという問題ではありません。

 

私の場合は、脳が「自転車を走らせるのが楽しい」という状態になっていたというだけです。

 

とはいえ、食欲を根性で我慢してダイエットを成功させる人もいます(笑)。ただ、そうでない人の方が多いと思うので、自分の脳内の優先度を客観的に確認してみるということは大切かもしれません。

 

良い順位良いタイムを目指す等の目標はモチベーション的には良いかもしれませんが、それが脳内の順位で最優先になるかは別の話なのです。