おっさんの外部記憶装置

40代おじさんのブログ

SPDとSPD-SL

いやぁ、寒いですね。

でも、私は今年の夏の暑さと比べたら今の寒さがマシです(笑)。

冬装備で走ったらじわっと汗をかくぐらいの快適さ。

これですよ。

 

どうも、おっさんです。

今日は、ビンディングのお話。

 

ロードバイクに乗るならビンディングペダルビンディングシューズにするのが当たり前みたいになってますよね?ロードバイクに初めて乗る初心者でも初めからビンディングにする人もいるようです。

 

個人的には初心者はフラットペダルでロードバイク自体に慣れることと、踏み脚と抜き脚のペダリングを覚えてからの方がいいと思っているので、初めからビンディングというのはやめた方がいいと考えます。それと、別にロードバイクに乗るからといってビンディングにしないといけないわけでもありません。

 

ビンディングのメリットは何かというと、よく言われるのが「引き脚が使える」ということです。フラットペダルだと駆動力に使えるのは踏み脚だけなんですが、シューズとペダルが固定されることによってペダルを引き上げる動作が可能になるので、極端な言い方をするとペダルを引き上げる時に力を入れてあげれば自転車は進みます(ただし、踏み脚と比べたらパワーは落ちるので進める力は弱くなります)。引き脚の効果でヒルクライムビンディングにすれば少し楽になりますし、立ち漕ぎをする場合もやりやすくなります。

 

そもそもの話で、それはペダルにシューズが固定されているからこその効果なんですね。

固定されて不意にペダルから足が外れないので常に安定したペダリングが出来るわけです。

なので、元を辿れば「固定されること」自体にメリットがあるということなんです。

 

私はSPDのペダルシューズを約2年使っています。

シューズはシマノ「RT5(SH-RT500)」。

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ペダルもシマノ「PD-A520」。

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これに、マルチリリースクリートを合わせて使っています。

 

あ、RNC3のペダルは両面タイプのシマノ「PD-ED500」です。

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SPDは固定力が弱いので「外れやすい」と言われたりしますが、私はこの2年間で外れてしまったことは一度もありません。ケイデンス110以上回すこともあるし、勾配10%以上のヒルクライムもしたりしますが、全然問題ありません。

 

さらに、マルチリリースのクリートは斜め上に引っ張り上げても外れる構造なので、よく「固定力が弱い」と勘違いされて「すぐ外れて危ない」と言われたりしますが、これも上記の通りペダリング中に外れることはないので全く問題ありません。バランスを崩して立ちごけしそうになった時に、足を着こうとすれば自然に外れるので安心です。

 

シューズの「RT5」も、見ての通りクリート部分の左右にしっかりした土台があるので、この土台がペダルの左右部分にちゃんと載ってくれます。シマノのシューズはソールの硬さを数字で表しますが、このシューズはその硬さが「5」(最高は12)でガチガチに硬いわけではないですが、スニーカータイプのSPDシューズと比較して固めになっています。そのようなおかげでSPDでよく言われる「点で踏む」という感覚はありません。

 

というわけで、特に問題なく使っていたのですが、やっぱり2年ほど使うとシューズのヘタリが出てくるようで、パワーをかけて踏む場合に「ちょっとしなってるな」と感じるようになってきました。最近は私自身のパワーも上がってきているので、それと合わせてその「しなり」が目立ってきたということもあります。

 

まぁ、全然踏めないとかそういうことじゃないので問題はなく、すぐに新しいシューズが必要ということでもありません。そのうち良さそうなシューズが出るかもしれないので様子見だなという考えでした。

 

そんな中、たまたま大型スポーツ用品店に行った時に、スポーツサイクルのコーナーを発見。前からあるのは知っていたのですが、スポーツサイクルブームに乗っかったのか?かなり面積が大きくなっていて、展示車両もパーツ類も大幅に増えてます。シューズも置いてあったので見てみると、シマノ「RP4」というエントリー向けのシューズがあって、ワイドタイプもあったのでどんな感じか試し履きだけしようと履いてみたら結構良い感じでした。

 

ただ、これはSPD-SLシューズなので、SPDで使うにはアダプターを介してクリートを付けないといけません。そのアダプターも評判があまり良くない(土台部分の耐久性が低そう)ので、やっぱり他に良さそうなSPDシューズが出るまで様子見だなと。多少、割引もされているけど13,000円程度しますしね。ところが…家に帰って「Amazonではいくらで売ってるのかな?」と見てみたら、何故か超特価でその半額以下の値段になってました。ラスト一個セールとかいう随時開催のセールで、その名の通り残り一個だったので反射的にポチってしまったというわけです(笑)。

 

シマノ「RP4(SH-RP400)」。

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ソールの硬さは「6」なので、「RT5」よりも一段硬いです。

簡易BOAなので締める方向の調整はやりやすいですが緩める方向へは調整できません。

 

そして、SPDアダプターをどうしようかと考えていたのですが…

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色々とめんどくさいので、SPD-SLペダルにしました(笑)。

「PD-R7000(105)」です。

 

実は先月(11月)からフェニックスで使ってます。

なので、先月のタイム更新も初100kmライドもこれで走りました。

 

使ってみた感想。

ネットで検索するとSPDからSPD-SLに変えた人の感想で…

 

「全然違う!」

 

てよく書かれているのでちょっと期待していたんですが…

 

「あんまり違いないなぁ…」

 

と思ってしまいました(笑)。

ソールが一段硬くなっているので、気になってた「しなり」が少しマシになりました。

が、この硬さだとまだパワーをかけたときにしなっているのがわかりますね。

もっと硬いシューズにしないと完全には解消しないみたいです。

「全然違う」って言ってる人って、スニーカータイプのSPDから変えた人なんですよね。

 

あと、SPD-SLはクリートが大きいので踏み面が広くて良いと言われてます。

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こちらが、そのクリートの違いです。

一目瞭然ですね(笑)。

 

ただ、クリートじゃなくて実際の「踏み面」を比較して見てみると、そんなに大きな違いがあるわけでもないのがわかると思います。SPD-SLは滑り止めの黄色い部分以外のほとんどが「踏み面」になっていて、一見SPDより圧倒的に広いように見えますが、SPDは左右の土台部分が踏み面なので左右の安定感はそれほど大きな違いはないんですね。

 

「踏み面」の左右幅は実測でSPD-SLが60mmでSPDが55mm程度です。

なので、比べるとSPD-SLの方が「広いな」とは感じますが、ほんの少しだけです。

よく言われているような「点で踏む」という感じはないですね。

 

一点だけ「明らかに良くなった」という部分があって、引き脚はSPD-SLの方がパワーがかけやすいです。何故かというと、クリートの後ろ側の固定部分が広いからなんですね。SPDは固定部分が「点」なので引き脚時の安定感がイマイチなんですが、SPD-SLは固定部分が「横一面」なので引き脚時も安定感があってパワーがかけやすいです。

 

固定力自体はSPD-SLの方が明らかに高いです。というと、また誤解されかねないのですが、SPDの固定力が低くて「外れやすい」ということではなくて、少なくともその辺走ってるような素人サイクリストだったらSPDの固定力で十分です。レースに出るような人だったら、SPD-SLのような固定力は必要だろうなと改めて感じました。

 

当たり前ですが、固定力が高いのでSPDと比べたら外しにくいです。あくまでも比べたらなので、外れなくて困るというほどではないですが、外す動作もSPDと比べるとそれなりに力が必要になるので、素人サイクリストがロングライドとかで使う場合にその分余計な労力が必要になると感じます。SPDはほとんど力入れなくても外れますからね。RNC3で使っているPD-ED500なんかは、固定力最強にしてもちょっと踵を外側に移動すれば簡単に外せます。弱くすればさらに簡単にリリースできます。

 

固定力が高いといっても遊びの大きい黄色クリートを使っているので、完全にガッチリ固定されているわけではなく、左右の遊びはSPDと違いはありません。しかも、SPD-SLは踏んだ時に左右に「ニュルニュル」動くので気持ち悪いです(笑)。SPDの方がシューズの土台のグリップ力で動きにくいです。

 

で、黄色は遊びが大きいので遊びの少ない青や、完全固定の赤がいいということでクリートの寿命が来た時点で変える人が多いみたいですが、黄色クリートでも「真っ直ぐ」ペダルを踏むようにすれば遊びは気にならなくなりました。つまり、ちゃんとペダリングできていれば私ぐらいのレベルなら全く問題ないということです。なので、私よりパワーがある人は気になるのかもしれませんね。

 

簡単に区分けするとすれば…

 

レースに出る人は「SPD-SL」

レースに出ない人は「SPD

 

これでいいんじゃないかと私は思います。

もちろん、レースに出ない人でもSPD-SL選んでもいいと思います。

 

ただし、合理的な考え方でいうと…

 

ある程度のパワーをかけないとSPD-SLのメリットは少ない

ゆっくり走る(30km/h程度以下)ならSPDの固定力が丁度良い

 

ということになります。

パワーは私がタイムアタックする時の目安が現時点では200wなんですが、そのパワーでも「明らかにSPD-SLの方が良い」とは言えません。SPDでも特に問題なく走れますからね。

 

SPDの固定力が丁度良いというのは、上で書いた通りにパワーをかけない走り方ならSPD-SLである必要性が薄れてくるので、力をかけなくてもリリースできるSPDの方が余計な労力がいらないということになり、総合的に考えるとSPDの方が走りやすいと言えると思います。特にロングライドを主としている人であれば、これは大きな違いになると思います。

 

まぁ、ロードバイクは趣味で乗っているという人がほとんどなので、自分の好きな装備で走ることが一番なんですけどね(^^;

 

今回、SPD-SLを試したことで一つだけ「おっ?」と思ったことがあります。

それは、踏み心地がRNC3と比べたらイマイチだったフェニックスが「ちょっとだけ」良くなったということです(笑)。RNC3は踏んで走ってもゆっくり走っても「気持ちいい」という感覚があって、フェニックスにはそういう感覚がほとんどありませんでした。踏んで走ったら「いいかも?」という感覚はありましたが「気持ちいい」とまではいかなくて、ゆっくり走ったら全然ダメでハッキリ言って「つまらない」です。

 

でも、今回SPD-SLでパワーをかけてフェニックスを走らせてみたら「ちょっと気持ち良くなった」と感じました。まぁ、踏まなければ今まで通りに「つまらない」なんですけど(^^;

 

個人的にはSPDを推したいですね。

素人には総合的にこっちだと思います。