おっさんの外部記憶装置

40代おじさんのブログ

ロードバイクに乗るからといって長距離を走れるようにならないといけないわけではない

どうも、おっさんです。

 

某質問系サイトにこんな質問がありました。

 

「120kmを適度な疲労で走れるようになりたい」

 

この方は、ロードバイクに乗り始めて「1ヵ月」。

その間に120km前後のライドを3回行ったそうです。

(走ったのがその3回だけだったのかは不明)

 

週一でその120km程度を走りたいという気持ちはあるものの、 毎回吐きそうなほどキツイので「行きたくない」と思ってしまうということ。折り返しの60kmまでは調子よく走れるが、後半60kmは「太もも」が辛くなってきて何度も休憩をしながらでないと疲労限界で最後まで走れないと。

 

これを解消するにはどうすればいいか?という質問でした。

 

これ見てどう思います?

いろいろとツッコミどころがあるのですが、まず「ロードバイクに乗り始めて1ヵ月」という部分。

 

ラン等の持久系スポーツを既にしている人とか、過去にそういう経験があった人なんかだと始めてすぐに長距離を走れてしまう人もいるんでしょうが、そういう経験のない普通の人がいきなり長距離を走るのは「無謀」だと私は思います。そう思いません?

 

しかも、この方はそれを3回もしてる。

数度走れば「慣れる」と思ったのでしょうか?

 

その理由は一応書いてあって…

 

「ネットに150kmなら休憩なしで行けるとか、

      200kmならいつでも行けると書いていた」

 

だそうです。

あー…ネットの大袈裟情報に完全にやられちゃってますね。

だから、120kmぐらいだったら簡単だと思ったのでしょうね。

 

で、この方は自分でも「今の実力だと60km程度が楽しく走れる限度だと感じる」と言っているんですが、だったらその60kmを楽しく走りながら徐々に距離を伸ばしていけばいいんじゃないの?って話ですよね?でも、質問の通りに何故か100km越えを走りたいというのがよくわかりません。

 

そう考えるようになるのはやっぱりネットの「大袈裟情報」の所為だと思うんですよ。

あと、前にも書きましたが…

 

「趣味がロードバイク=ロングライド」

 

という固定観念

これが、ロードバイクを趣味として始めたら「長距離走らなきゃいけないんだ!」と思い込んで、それに対して大した準備(体力とか)もせずに挑んでしまう要因になっちゃうんですね。

 

もう一つ、この方のロードバイクは「カーボンフレームでアルテグラ」だそうです。初心者だとして何を買おうがその人の勝手なので、好きなロードバイクを買えばいいっていうのは私が前から言ってることなんですが、この人が異常に頑張っちゃってる理由がこの辺りからも伺えます。

 

ネットでは「巡航30km/hなんて簡単」とか「100kmなんてすぐ走れた」とか大袈裟な情報があちこちに書かれていて、さらに「カーボンフレームで105以上なら速い」とも書かれてますから、おそらくこの方が初めて長距離走った時に思ったのが…

 

「カーボンフレームでアルテグラなのに60km程度しかまともに走れない…

              自分って普通の人と比べたら相当体力ないんだな…」

 

だと思います。

いやいや、初心者で初めから60km楽しく走れたら十分ですよ(笑)。

でも、ネット見てるとそうは思えなくなっちゃうんでしょうね。

 

結局、この方は「初心者では当たり前の体力不足」と指摘されたのを受け入れて納得したようです。

 

この質問の回答で「え?」と思ったのが「無理しすぎ。まずは100km程度に抑えて…」って書いてる人。こういう人の意見が初心者を無謀なロングライドに駆り立てる要因になっちゃうんだろうなぁ。質問者は「60kmが限界」って言ってるのに「100km程度に抑えて」ってどういう感覚で言ってるんでしょうかね?理解できません。

 

ロングライドって慣れたらできるようになるんですが、あくまでも「慣れたら」ですからね。(慣れるといっても気持ち的に慣れるのはもちろん、身体的に慣れるという意味も含みます)

 

慣れるまでの時間も、その人が毎日乗る人なのか?週数回乗る人なのか?週一回乗る人なのか?月一回乗る人なのか?で変わってくるし、その乗ってる時の本人の意識の仕方でも変わります。そして、もちろん個人差もあるので「慣れない」という人もいるでしょう。週一回一年間乗ったけど100kmは辛いっていう人も出てくると思います。

 

これも、ネットで書かれていたのが「週一100km程度乗っていた時より、平日30km週末100km乗るようにした方が100km走るのが楽になった」という意見もあって、まぁ当たり前に乗り込んでる人の方が楽には走れるようになると思います。もちろん、週一でも100km以上楽に走れるよって人もいるんでしょうけど。

 

あと、一概に「100km走れるよ」って言っても、それがヘトヘトになりながらなのか?疲労感もほとんどなく楽勝なのか?で全然違いますからね。さらに、さほど疲労感がなかったとしてもアベレージが30km/hなのか?25km/hなのか?20km/hなのか?15km/hなのか?でも走った内容が違いますからね。

 

私は初めて100km走ってみて、疲労感もそれほどではなくヘトヘトになるようなこともなかったし、アベレージは29km/h弱だったので短距離の最速アベレージと比べてもそこそこの速さ。普段40~50kmしか走ってないけれどそれなりに余裕を持って走り切ったと言えると思います。

 

ていうと…

 

お前は約2年間も40~50kmを走り込んでるんだから

当たり前だろ!

 

という話になっちゃうんですが、逆に言うと「40~50km程度でもある程度走り込めば長距離も普通に走れるようになるよ」ってことを実際に証明しているということなんですよね。

 

なので…

 

長距離を走れるようになるのがそんなに重要なの?

 

ってことにもなります。

ですよね?

私が実際に行った実験結果を見れば明白なわけです。

 

もちろん、レースに出るなら全然話は変わってくるんですが、いつも言ってる素人サイクリストがその辺走ってる程度ならば、50kmぐらいまでの短距離を一生懸命走り込んだ方が効果があるってことですよ。

 

結果、別に速く走る必要がないし100kmも走らないと言う人であれば、自身が「気持ちいいな」って思う程度の走り方でしんどくない程度の距離を走れば一番心地よい運動になるし、「速く走りたい」もしくは「長距離を楽に走りたい」という場合はある程度のトレーニングは必要っていうことなんですよね。そこの線引きが多くの素人サイクリストは出来ていないんじゃないか?と思うわけです。

 

長距離をある程度楽に走りたいけれど

週一しか乗る時間ないしキツイ練習もしたくない

 

って言ってもほとんどの人が無理なわけです。

なので、そういう人は長距離を諦めて短距離で我慢するしかないのでは?

と思います。

 

100km走って翌日は歩くのもままならないとか、どこかしらに痛みが出るなんて人は100km走る体になってないので、即刻やめたほうがいいです。健康目的でロードバイクに乗っているとすれば逆に体に悪いですよ。